Hello! Oracle Linux
Oracle Linux という選択肢
Oracle Linuxとは
- Oracle Linux はOracle社が提供するRed Hat Enterprise Linux (RHEL) をベースとしたLinuxディストリビューション(RHELクローン)の一つ。Oracle Enterprise Linuxから、Oracle Linuxに名称変更。最新バージョンは、Oracle Linux 7.5となる。
- Oracle Linuxの歴史:2006年、Oracle OpenWorldで発表。企業用途向けのLinuxディストリビューション。
- Oracle Linuxの背景:商用UNIX(Oracle社のSolaris(*)、IBM社のAIX、HPE社のHP-UX)の場合は基本クローズドソースであり、3rdベンダのサーティファイ作業はOSベンダーと共同で実施する必要があった。Linuxであれば、Open Sourceのため、3rdベンダが主体となってサーティファイ作業を実施することができる。仮にOracle社が自社のミドルウェアとの組み合わせにおいて、OS側で対応すべき問題を発見・Sourceを修正し、Linuxコミュニティ(upstream kernel)にFeedbackしたとする。ただし、Red Hatがupstream kernelの修正をRHELに採用するか否かはRed Hatの裁量であり、かつ反映には時間が掛かる。この状況に対応するため、Oracle社はOracle Linuxを販売することに。
(*)Sun Microsystems時代のSolarisのみ、Open Solarisを提供。Oracle買収後、取り止め。
Oracle Linuxの特長
- ソースコードとバイナリを無償で提供。
- RHELと完全互換のため、アプリケーションの変更は不要。
- Oracle社が提供するLinux向けソフトウェア開発のベースとなる。
- RHELと比べて、比較的安価な価格でサポートが提供とされる。
- Oracle社のハードウェアであれば、Premier Supportを購入することで、Solarisと同様にハードウェアとOSの両方のサポートが受けられる。
- ミッションクリティカル向けの修正・拡張を行ったUnbreakable Enterprise Kernel(UEK)を自社開発し、Oracle Linux 6以降でデフォルトで使用されている。(RHEL互換のKernelも同時にインストールされ、boot時に選択可)
- Oracle Exadata、Exalogicにも採用されており、実績は十分にあり。
Oracle Linuxのロードマップ
- RHELのリリースをフォローし、およそ1週間の時差でリリースされる。(Oracle社の資料による)
- Unbreakable Enterprise Kernelは、12~18ヶ月毎にリリースされる。UEKは、ISOイメージあるいはyumで更新できる。(Oracle社の資料による)
その他
- その他のOracle Linux、Unbreakable Enterprise Kernelの機能は、Oracle社の資料参照。Oracle LinuxにはSolarisのDtraceもバックポートされています。
- Oracle Linuxの最新情報は、こちらを参照。Youtubeでは、DevOpsへの適用やKubernetesの組み合わせも情報発信されているようです。以前より、クラウドにフレンドリーになっていますね。
- オンプレに適用する場合、Oracle Linux, RHELでサポートされるハードウェア、ソフトウェアは異なります。ハードウェアベンダ、ソフトウェアベンダ各社のサポート情報を参照すること。Oracle Linuxの場合は、Hardware Certification Listが提供されています。
- Oracle社のサポート(有償の保守サービス)に関しては、日本オラクルの最新情報をご確認ください。
- 最後に、こちらでは公開されているOracle社の資料やWikipediaなど一般の情報を基に記事を記載しています。内容に関しては、一切責任を持ちません。
Posted by takaaki